電話相談から(裁判所を利用した架空請求)

2016年06月14日

 愛知県司法書士会では、様々な相談会を実施しております。

私も時々相談員を務めさせていただいたおりまして、こういった相談を受けることは、世の中で起きている出来事を把握することに役立っているのですが、このブログをご覧んになられている一般の方々にも役に立ちそうな情報を少しずつ提供したいと思います。
 
先週土曜日に受けた電話相談では、突然、簡易裁判所から支払督促が届いたとのこと。
どのような内容の支払督促かと尋ねると、○○管理解決センターという会社から過去に借りたらしい90万円の返済を求めるものであるとのこと。
 
しかしながら、その支払督促に添付されている資料に記載された借り入れの年月日や支払の年月日からすると、明らかに借りた記憶、返済した記憶もないとのこと。
 
もしこれが本当であれば架空請求となるのですが、記憶が曖昧になってしまっているかもしれないと相談者さんは仰っていたので、とにかく先ずは、この支払い督促に対して異議を出してもらい、通常訴訟に移行した後に相手方からしっかりと証拠を提出してもらい、請求を争うよう指示しました。
 
支払督促という手続きは、簡易迅速に債務名義を得られるように設けられた制度ですが、その分書類による審査のみで手続きが進んでしまうものなのです。
詳しくはこちら↓(裁判所HP)
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minzi_04_02_13/
 
相談後、どうしてもこの業者がどんな業者なのか気になった私はインターネットで調べてみたのですが、どうやら詐欺のような訴訟を数多く提起しているようです。
 
上記の裁判所HPにも『裁判所の手続を悪用した架空請求等にご注意ください。』というタイトルで掲載されていますね。↓
http://www.courts.go.jp/about/topics/kakuuseikyuu/index.html
 
もし仮に、相談された方が督促異議を出さず、そのまま放置したりしたら、架空の請求が存在することになってしまい、給料や財産を差し押さえられることも十分に考えられます。
裁判所とがこのような詐欺に加担するようなことの無いように、もう少し手続きに慎重であって欲しいと考えさせられる相談でした。
 
当事務所では、このような案件でも対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
PAGE TOP
お問い合わせ・ご相談

三田司法書士事務所

〒443-0104
愛知県蒲郡市形原町東堤下33-5
[電話番号]
0533-57-0248
[FAX]
0533-57-8715
[営業時間]
9:00~19:00
[定休日]
土曜・日曜